- メンテナンス方法 -
★ここでは私が主に使用している染色していないナチュラル(生成り)の革についてのメンテナンスをご紹介します
通称サドルレザーと呼ばれる植物タンニンなめしの革は使えば使うほど茶色になりどんどんと暗色化し濃いアメ色に変色していきます。
細かい事をしなくても良い感じにはなりますが、個々のライフスタイルの違いにより使用条件も違いがあると思われますのでより良く綺麗に育てていく(変色させる)ちょっとしたメンテナンスについて少しばかりアドバイスさせて頂きます。
皮革業界では一般的にナチュラルが変色する事を焼ける(ファッション誌などでは格好良く「エイジング」と言うのですかね!?(この場合は使い込むと言う意味合いかな?)と言いますが、一言にこの焼け具合ですが同じタンニンなめしでも製造するタンナーさんによって全然違い、もちろん生産国の革質の違いは随所ですが日本のタンナーさんでも個々にタンニンの配合の違いなどにより特徴があります。
この違いは同じなめし材でなめしても空気、水が個々に違う為に随所な違いが現れると現場のタンナーさんがおっしゃってました。
※タンナー 生の皮から保存の利く製品として使える革にする職人達の事を指します
毎日ガンガン使用される方は特に細かい事をする必要ないかもしれませんが、まずご使用前にポイントとなる事があります。
まずご使用前に天日に当ててしっかりと焼いておく事をオススメしています。
革が茶色く変色するのはなめしの成分であるタンニンが紫外線と反応して起こる現象なのですが、焼ける前に手垢やジーンズの藍色等の汚れが付くとどうしても綺麗に焼けない事があるので試しておいて損は無いと思います。
←画像 左が日光浴前、右が日光浴後 となります。
夏季の日差しだと3日も天日に当てれば十分濃くなりますが冬季などの日差しの弱い時期は焼け難いですがぐっと我慢してしっかりと焼いて下さい。
ちなみに私は過去に市販の物でイタイめに遭ってますので現在では財布の場合は表面だけでも必ず日光浴してから使用している様にしています。
みなさんライフスタイルがバラバラですので購入された全ての方が毎日の様に使えるものではないと思うので面倒ではありますが不安のある方は選択肢の一つとして参考としてお考え下さい。
次にメンテナンス用品ですが、色々とありますが私自身の独断と偏見によって液体オイル系、ワックス系のそれぞれでオススメの物を挙げておきます。 ★ニートフットオイル 毛羽立ちの少ない布など(ボロTシャツなど)にオイルを付けて小さく円を描きながら塗っていきしばらく置いて乾拭きしたら万全です!
- やはりヌメ革には定番のニートフットオイル(右画像)をオススメします。
- 液体のオイルで革への浸透率がとてもいい事で手早く保湿が出来ますし、他のメンテナンス用品より早く濃く焼けていきます。
刷毛で塗る場合は毛に多く含ませずに少量ずつ塗る事をオススメします。
※塗ってしばらくはまだらになりますがオイルが馴染むと元の状態に戻るので安心して下さい。↑ニートフットオイル↑
★コロニル社 DIAMANT塗り方はオイルと同じく布に付けてが良いと思います。
- 乳液タイプで固形状の物に比べムラ無く塗り込め、革への浸透もワックス系の中ではとても良く、ベトつきも無く乾拭きで自然でやんわりとした艶が出ます。
- コロニル社の中でも高級ラインの物で、もし同じ様なタイプの物を購入予定なら騙されたと思ってコレにして下さい。
- 私自身このての商品はパスしていましたがこれはオススメします。
- ただし、新品の状態でなく日光浴をさせてから又はある程度使い焼けてからのご使用を個人的にはオススメします。
ちなみに私は面倒なのでそのまま指に付け塗り伸ばしています。
↑コロニル社 DIAMANT↑
最後にオイルを塗るタイミングですが、人それぞれで認識が違うので絶対にこうしなければ!という事はありません。
様はご自分の肌と一緒で常に適度な油ぶんがあればいい訳です。
革の表面がカサついてちょっと乾燥してきたかな?と思えばオイルを入れて下さい。
ただし、当方で使用しているサドルレザーに関してはしっかりとオイルを含んでいるのでそれほど頻繁にオイルを入れる必要はありません。
当方のサドルレザーはタンニンとオイルを十分に含んでいるのでナチュラルの場合でもオイルを足す事無く使用しても十分濃いあめ色(茶色)になる上質な革を使用しています。
偏った情報に惑わされずに個々のお好みの方法でメンテナンスして頂ければ良いと思います。
(但し、ニートフットオイルの様に特に浸透性の良い物を一度に多く塗ると革自体のコシ、艶が無くなるので塗り過ぎには注意して下さい)
何にでも言える事ですが何事も程々が一番です。。
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